2014年7月10日木曜日

SailingとNo One Likes Usの話


こんばんは。チャント原曲botの中の人です。

今回はロッド・スチュワートの名曲"Sailing"にまつわるお話。



アマチュアクラブの監督だったスコットランド人の父を持ち、自らもプロクラブの入団テストを受けるほどのプレイヤーだったロッド・スチュワート。
ジェフ・ベックのバックバンドをクビになったのちフェイセズに加入、解散後に「イギリス税金高すぎワロタ」とアメリカに移住しソロ名義で発表したのがこの曲です。




メロディに聞き覚えがあるサッカーファンも多いのではないでしょうか。
この曲がスタジアムで歌われるようになったのは、フーリガン全盛の70年代と言われています。

当時、本拠地ロンドンをはじめイギリス各地で問題を起こしていたミルウォールサポーター。当然ながら彼らに対する世間の風当たりは強く、常に批判の的だったわけですが、そこで開き直って歌いはじめたのがこのチャント。

"No One Likes Us, We Don't Care"

(みんな俺たちのことが大嫌い だけど知ったこっちゃねえ)


それ以降、イングランドやスコットランドを中心にSailingチャントは世界中に広まっていきました。
日本では浦和レッズのWe Are Diamondsが有名ですね。




ロッドの代表曲のひとつで、第二のイギリス国歌といわれるほどになりましたが、
実はこれカヴァーです。

オリジナルはSutherland Brothersというバンド。あんまり売れなかったこの曲がたまたまロッドの目にとまり、アレンジ加えて歌ったら爆売れしちゃったという話。こうなると元祖が気の毒ですが、ロッドの人気にあやかり2,3曲はヒットを飛ばしたそうです。よかったね。


彼はセルティックのファンで、数年前のCLでバルセロナに勝利して号泣していたのが話題になってました。「亡くなった父にこの光景を見せたかった」とのこと。



また、永遠のライバルであるレンジャーズがSailingに「俺たちはセルティックが嫌い あいつらはクソッタレだ」(超意訳)という歌詞をつけて歌ったら宗派差別だと訴えられたこともあったとか。


ロッドのソロ曲はよく聴いていないので講釈できませんが、ボーカルを務めたフェイセズとその前身スモールフェイセス(こっちにはロッドは在籍してません)は文句なくカッコいいのでオススメ。のちのパンクロックムーブメントにも影響を与えたといわれる重要なバンドです。Sha La La La Leeですよ。


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